夏の名残りがまだ消えぬ9月からすでにインフルエンザ羅患の情報が出て
いよいよこれから流行となる今、すでにお子さんの予防接種の予約を入れ
1回目の接種が終わった方も多いのでは?
インフルエンザはいくら予防しても感染力が強く、
家族に1人出てしまうととても厄介な強い風邪ですよね。
インフルエンザといえば、「タミフル」!
が印象的ですが、
2018年は
新薬「ゾフルーザ」が登場したのはご存知でしょうか?
しかもタミフルの後発品や、さらには10代への投与解禁も含め、
インフルエンザの治療の選択肢が一変しそうです!
今回は新薬「ゾフルーザ」とは何か?
タミフルとは何が違うのか?
副作用、子どもへの服用についてまとめました。
目次
新薬「ゾフルーザ」とは?
働き
インフルエンザウイルスは喉や鼻の粘膜から入り、
① 細胞内で増殖
↓ ↓ ↓
② 周りの細胞へどんどん移り込み、増殖を繰り返す
新薬「ゾフルーザ」は、細胞内でウイルスが増えないようにする働きがあります。
つまり、①の段階で効く!
「タミフル」と何が違うの?
一方、これまでの「タミフル・リレンザ・イナビル・ラピアクタ」などは、細胞内で増えたウイルスが周りの細胞へ移らないように阻む働きがあります。
つまり、②の段階で効くのです!
ゾフルーザの効果
2016年から2017年に、12~64歳のインフルエンザ患者約1440人を対象にした臨床試験で、発熱や関節痛、喉の痛みといったインフルエンザの症状が出ている期間は
タミフルを飲んだグループと同じ程度の長さだったのに対し、ウイルスが体から消えるまでの期間
ゾフルーザを飲んだグループが24.0時間、
タミフルが72.0時間と、
ゾフルーザの方が、かなり早い時期に消えたことがわかっています
(参考:塩野義製薬)
ゾフルーザの副作用は?
有害な副作用については、タミフルと比べても低いという結果が出ている一方で、
ゾフルーザは作用機序が新しく、海外で発売されていない世界初の薬剤ということで、
今後未知の副作用が出てくる恐れもあるかもしれないとの見方もあります
(「インフルエンザに見られる異常行動について」(下記)も併せてご覧ください)
ゾフルーザの利点は?
1.1回のみの服用でおしまい!
タミフルが1日2回、5日間の服用が必要なのに対し、ゾフルーザは錠剤をたった1回飲むことで完結!
薬が苦手な子どもには助かります~♪
2.季節性インフルエンザAとBの両方で使える!
従来の薬ではインフルエンザAしか効かないものもあるとか。どっからでもかかってこいや!ですね
3.感染拡大を抑えられる!
上記の実験結果から、ゾフルーザを飲んでも症状がなくなるまでの時間はタミフルと比べてさほど変わらなそうですが、ウイルスが体から消えるのはゾフルーザの方が3倍も早いので、他人に移してしまうことが減ることになります!
子どもへの服用は?
服用量は体重によって違いますが、体重が10kg以上なら子供でも飲めます。
しかし、今のところ錠剤のみの取り扱いで、粉はこれから出るだろうとされています。
小さなお子さんには抵抗あるかもしれないですね。
ゾフルーザと相性の良い食べ物
たった1回とはいえ、錠剤を子どもに薬を飲ませるのは苦難の行ですよね。。。
ゾフルーザと相性の良い食べ物をリストアップしました!
☆オレンジジュース
☆リンゴジュース
☆ぶどうジュース
☆服薬補助ゼリー
☆アイスクリーム
☆ヨーグルト
☆プリン
一般的に苦い抗生物質を処方された時と同じ感覚のようですね。
予防には使えるの?
タミフル、リレンザ、イナビルはインフルエンザの予防としても用いられていて、
同居する家族などがインフルエンザにかかった人
インフルエンザにかかると重症化しやすい人
に限り、自費診療で処方することができます。
しかし、ゾフルーザに関しては予防の役目はないということです。
インフルエンザに見られる異常行動について
以前、インフルエンザに罹った子どもがタミフルを飲んだあとに異常行動を起こしたというニュースが話題になり、2007年以降、10代への投与は原則中止されていたタミフルですが、
最近の研究では薬を服用していなくても、インフルエンザを発症していること自体に伴い
異常行動が起こっているということが明らかになり、タミフル 10代への使用制限を解除されました。
ということは、自宅で療養する場合、保護者が注意深く子どもの様子を観察し、急に走り出す、部屋から飛び出そうとするなどの異常行動が出たときにも、すぐに対応できるよう留意することが大事になってきますね!